そこに何があるのか? 娘が踏み込まない領域の謎
家での娘の行動を観察していると、ある事に気付きました。家の「ある一定の領域」にだけ、全く踏み込もうとしないのです。子供特有の、「見えないモノが見える」のか?
最近、原因が判明した、我が家の・・そして娘の謎について書いていこうと思います。
娘が避けて通る場所
冒頭の画像(見難くてすみません)は、我が家(戸建て賃貸)の一階の間取り図です。築40年ほどになる古い昔ながらの田舎の家、そんな感じです。
階段横に赤く囲った部分、狭い廊下なのですが、ここを娘は通りません。通らないというよりも、踏み入れないと言ったほうが適切かもしれません。
居間からトイレに行くときも、階段前を通過し、6畳和室を通ってトイレに行きます。洗面所やお風呂もそのルートです。
台所から洗面所まで、ほんの数歩のところを、わざわざ居間→ホール→6畳和室→洗面所・・・と移動するのです。
なぜ避けるのか?
最近、庭の雑草を取っていたときのこと。抜いた雑草を処分するために、台所にあるゴミ袋を、娘にとってくるように、玄関からお願いしました。
和室に居た娘は、案の定、目の前を通り過ぎ、居間から台所へ行き、ゴミ袋を持って同じ道を通り玄関までやってきました。
ゴミ袋が保管されている場所は、廊下から台所に入ればすぐのところ、玄関からも見えるところにあります。それをわざわざ居間を通り、ぐるりと遠回りすることに違和感を感じた私は、娘に聞いてみました。
「なんで廊下を通らないの?」
すると娘は少し困った表情を見せ、
「あそこが少し汚れているから・・・」
と、避けて通る廊下を指差しました。汚れている?廊下を見ても汚れているようには見えないし、頻繁に掃除もしているのでそんなはずはないのですが・・・。その時は「そうなんだ」と済ませ、雑草の片付けに戻りました。
その日の夜、妻にその事を告げると、「あぁ、なるほどね」と納得したように話しはじめました。この家に引っ越してきて間もない頃、たしか保育園の年長の頃、感染症にかかり、この廊下で嘔吐したことがあったそうです。
大事にしていたアンパンマンのぬいぐるみにも嘔吐したものが大量に付着し、大人にも感染してはいけないので、捨てることになりました。仕事中にその連絡を受けた私は、帰宅途中に、全く同じぬいぐるみを買って帰ったのを覚えています。
もちろん、廊下はきれいに掃除し、消毒までしたのですが、それ以来、娘はそこに寄り付かなくなったということです。
謎は謎のまま・・・
その嘔吐した廊下を通ったことで、ツライ思いをしたのが原因なのか、大事なアンパンマンのぬいぐるみをダメにしてしまったトラウマなのか、どんなにキレイに掃除して、大丈夫だよ!とアピールしても、頑なに通ろうとしません。
あまりしつこく説得すると、涙を浮かべて顔を横に振るので、この話題に触れることがタブーとなってしまいました。
ちなみに、「アンパンマンのぬいぐるみ」は、娘の心のよりどころで、自分の気持ちを言葉に出せないときに、ぬいぐるみを通して伝えようとしたり、パニックになりそうなときに、抱き締めて心を落ち着かせる効果があります。
小学校には持っていけないので、毎日玄関に置き、家を出て、妻がお迎えに行くときは、必ず持参しなければならないという、我が家の決まり事が出来上がりました。
娘が成長するにつれ、自分の中にある決め事・決まり事を、自分自身で妥協して、崩せるようになっていけば、いずれはこの「踏み込まない領域」に踏み込んでくれるのでしょうか。
今は見守るしかないのが歯がゆいですが、長い目で暖かく見守っていこうと思います。
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