学習面での意外な落とし穴 支援級で良かったと思うこと
学習面ではあまり困ることがない、高機能広汎性発達障害をもつ、我が娘。3年生になり、だんだんと難しい授業も増えてきました。それでも普通の子となんら変わらない学習の進捗度でした。
しかし、健常児では考えられないようなところで、意外な困難に直面してしまうことも多々あります。今回は、我が娘の学習面の困難について、そして支援級に入れて良かったことについて書いていきます。
テストでの意外な落とし穴
支援級では毎日、親と支援の先生とで、その日の娘の様子を事細かに連絡を取り合っています。これだけで十分助かっているのですが、あるテストの日、テストが開始された直後から、娘は鉛筆も動かさず、涙目になって固まっていたと聞きました。
普段ならスイスイと問題を解いていくのに、その日に限っては回答を全く記入せずに硬直していたそうです。すぐその様子に気付いた支援の先生は、一体どうしたのか、娘に聞きました。
すると娘は、最初の問題の答えがわからないから、先に進めない・・・と言いました。先生は「わかるところから解けばいいんだよ」と言ったそうですが、娘は頑なに「いつもの手順通り」にテストを進めようとしました。
結局、暫くして回答がわかったらしく、テストを最後まで進めることができたそうです。
娘にとって、テストは一問目から順に解いていくもの・・・という、譲れないこだわり(決まり事)があったのだと思います。急な予定変更、不測の事態、そういった事に非常に弱い側面が、娘にはあるのです。
今回は支援の先生が娘の様子に気付き(常にマンツーマンで気にかけていただいています)一声かけてくれたおかげで、娘は落ち着きを取り戻すことができました。
これが通常級だったりすると、そこまで気にかけてもらえず、白紙の解答用紙を提出する羽目になったことでしょう。
健常児であれば、解らない問題は後回しにして、それで解けなくても90点取れていたところを、発達障害児(特にアスペルガーの特性を持った子供)は、最初でつまずくと、それ以降には手が出せず、結果0点という評価になってしまうかもしれません。
文章問題で苦戦
小学3年生では、割り算が始まります。娘が算数の宿題をしていたときのこと。
問題:台所にりんごが22個あります。一度に運べるのは3個までです。台所から居間まで、最低何回運ばなければならないでしょう?
答えは22÷3=7余り1 なので8回ということになりますが、娘はこの答えに納得がいかない様子。
割り算の筆算であれば、何事も無く答えを導き出せる娘ですが、文章問題となると、苦戦を強いられます。上記の場合、「余り1」がクセモノらしく、1回分(3個)に満たないのに何故1回と等価なのか? いくら説明しても頭を傾げてしまいます。
説明のしかたが悪いのも一因ですけども・・・。
算数・数学に関わらず、何事も答えまでの道筋は一つではありません。普通の子であれば、見方を変えて解き方を変えて・・・と様々な方向からアプローチできますが、広汎性発達障害児である娘は、一番最初に覚えた(教わった)解法だけに固執し、なかなか他の解き方に目を向けようとしません。
それに、上の文章問題のように、一つの答えを、別の要求された形に変化させることも苦手なようです。
支援の先生も、その辺はよく理解してくれて、丁寧にサポートしてくれているおかげで、少しずつ回答の幅を広げていくことができるようになりました。
障害児の親として、学校での様子がわからない以上、毎日の連絡やサポートを適切にしていただいているのは、非常に心強く、助かっています。
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