いえごと

仕事をしながら育児・家事に追われるパパのブログ

子供の発達障害は一人一人の特徴を正しく理解することが大切

      2016/06/12

手のひらと太陽

2016年現在、9歳になる私の娘は、4歳の頃、高機能広汎性発達障害と診断されました。他人との関わりやコミュニケーション能力が乏しく、一言で言ってしまえば、人見知りが激しい娘です。発達障害といっても人それぞれ、様々な症状があり、どう対応すればいいのか、画一的な対策があるわけではありません。

私も妻も、周囲には娘が発達障害があるということをカミングアウトしています。この判断がいいのか悪いのかわかりませんが、周囲の人間やお友達に、娘がどういう特性をもっているのかを、正しく理解して欲しいという願いからの判断です。

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高機能広汎性発達障害とは

広汎性発達障害のうち、知的障害を伴わないものを高機能広汎性発達障害(英: High Functioning Pervasive Developmental Disorder、略称は、HFPDDとなるが、一般的には、「高機能PDD」と称している)としている。ここでの「高機能」とは、知的障害のないという意味であり、障害の度合いや複雑度などを指すものではない点に注意が必要である。

主に、高機能自閉症 (High Functioning Autism) とアスペルガー症候群 (Asperger Syndrome) の総称として用いられているが、双方の症状に境界線が明確に引けない場合もあるため、包括して「高機能PDD」とされる場合もある。

wikipedia:高機能広汎性発達障害より引用

と説明されても、なかなか理解できないのが正直なところです。私の娘は、アスペルガー症候群のような特徴もありますが、かと言って人の気持ちを理解できないということもなく、気遣いのできる優しい子です。全ての特徴がピタリと当てはまるものではなく、線引きできない範囲の中に、色んな特徴を持った子供がいる、というのが私の理解です。

我が娘の幼少期

生まれて3歳頃までは夜泣きもせず、手のかからない子で、頭も非常に良く、自分でひらがなの本を読んだり、1月~12月までを英語で言えたり、数字も100以上の数を英語で延々と数え続けたりしていました。

保育園に入る前までは、近所の児童館に行き、同じくらいのお友達と関わっていましたが、みんなでワイワイはしゃぎまわるようなことはなく、自ら友達の輪に入っていくようなことはありませんでした。

保育園に入園してから、周りの子と「何か違う」ことに気付きました。1年目はとにかく行きたくないらしく、朝はほとんど毎日泣いていました。妻の仕事が休みのときは、無理には連れて行かずにお休みしました。

まだ発達障害について全く知らなかった私は、自閉症という言葉だけは知っていたので、はじめは自閉症を疑い、インターネットで色々と調べてみました。発達障害の特徴の中には、娘と同じようなものがたくさんありました。

とにかく不安だった私と妻は、市の育児相談に行き、専門の先生を紹介してもらい、受診してみることにしました。何度も面談や知能検査を受け、結果、高機能広汎性発達障害と診断されました。

私の娘の特徴

一言で言ってしまえば、「不思議ちゃん」なんです。育った環境のせいかもしれませんが、普通の女の子が興味を持ちそうなことには見向きもせず、どちらかというと、男の子が興味を持ちそうなことに夢中です。

数字に執着する

小さい頃から数字に興味を持ち、九九や大きな数字も3歳頃には言えていました。曖昧なことがなく、決まりきっているのが落ち着くのだと思います。

興味がループする

好きな物事は、車、マリオ(ゲーム)、機関車トーマス、昆虫、アンパンマン・・・などなど。これが一定期間ごとにループするのです。2周目は1周目よりも少し高度なことを習得していく感じで、最近では、昔ゲーマーだった私ですら、ゲームで太刀打ちできません。子供の学習能力って凄い!

急な予定変更に弱い

これはアスペルガー症候群によくある特徴だと思いますが、急にその日の予定が変更になると、パニックを起こし、涙目になって固まってしまいます。一日の予定を前もって詳細に伝えることで、落ち着いて生活できています。最近では、周りのサポートもあってか、症状はだいぶ和らいだように思います。

運動音痴

学習面で困ることは滅多にありませんが、運動面は超が付くほどの運動音痴です。9歳になっても自転車の補助輪が取れませんし、プールの水に浸かるのすら嫌がります。できるだけの筋力はあると思うのですが、怖がって行動に移すことができないようです。

この、学習面と運動面のアンバランスさが、娘の生活のしにくさの原因になっているのかもしれません。

感覚が過敏

大きな音、肌への刺激、まぶしい光など、過剰に嫌がります。保育園の運動会でマーチングバンドを披露していたときも、シンバルや大太鼓の音がするたびに耳を塞いだり、ピストルを構えただけで嫌がります。また、手や顔に水滴が付いただけで気にします。なので、お風呂はキライです。

周囲の理解が大切

娘は小学校に入学したときから、特別支援学級に入っています。知能の支援学級ではなく、情緒のクラスです。集団行動のときは通常クラスと一緒に学習しますが、国語や算数などは、情緒クラスで学んでいます。

他のお友達の保護者の方からは、普通そうなのに何故、支援学級なのかと聞かれたりします。特別支援学級って、知能が遅れている子供のためにあると思われているからでしょう。仲の良い保護者の方には、娘の障害について説明して、理解を得られていますし、支援の先生から、他の児童にも、娘の特性について説明してもらっていて、周りのみんなの協力のおかげで、娘は毎日学校に通っています。

広汎性発達障害は健常児と区別がつきにくいので、なかなか正しい理解をされないです。理解されないまま、「気難しい子・ヘンな子」などと思われ、イジメの対象になってしまうこともあるでしょう。

まずは早くから親が子供のことを理解し、少しでも気になることがあれば、自治体や専門家に相談するべきです。そして世間体を気にせず、正しく理解してもらえるようにするべきだと思います。早くから気付いてあげられれば、療育やSST(Social Skills Training)で、一般社会で生きていく術を身につけることもできます。

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 - 発達障害, 育児・教育