発達障害児の親から見た、支援学級の難しさ
ウチの娘は、小学校入学時に、特別支援学級(情緒級)に入りました。
もともと、学校に情緒の支援学級はなかったのですが、保育園の頃から教育委員会に相談していたこともあり、入学と同時に新設していただきました。
その後、情緒の支援学級を求めて、県内外から何人かの発達障害をもつお子さんが転入してきました。
遠くから引っ越しまでして入学してきたお子さんのうち、一人は、夏休みから学校に来なくなったそうです。
原因は色々考えられますが、情緒級は特に支援の難しさを感じます。
我が娘はうまくいっていると思う
ウチの娘が入学するまで、学校には情緒の支援学級はありませんでした。
入学準備をしていく中で、私達が望むのなら、情緒の支援学級を新設していただけるという事になり、色々悩みましたが、支援学級を希望しました。
支援の先生も新しく赴任され、一年生のうちは娘一人に先生が一人、常にそばにいてくれました。
マンツーマンで気にかけていただいたおかげか、娘は一日も休まず学校に通うことができました。
保育園の時は苦手で、途中で帰ってしまった運動会も、みんなと楽しく過ごすことができました。
支援学級という、心の拠り所があったからこそ、ここまでやってこられたのだと思います。
新入学生の場合
三年生になり、情緒級に新しく一年生が入学してきました。
学区外、それもかなり遠いところから、家族揃って引っ越ししてまで、情緒の支援学級を望んできたようです。
しかし、支援学級の先生は妊娠されていて、新学期が始まって間もなく、産休に入られました。
代わりに、知能の支援学級の先生だった方が、定年ではありましたが、残ってくださいました。
ウチの娘は二年間見てきた事などを引き継いでくれましたが、新入学生の子については、まだ何もわからないまま、産休となってしまいました。
知能の支援学級を見てきた先生でも、情緒・心理の経験はなく、ただでさえ個別の支援が必要な、広汎性発達障害の子供を見ていくのは、大変だったでしょう。
夏休みが明けた二学期。その新入学生は学校に来なくなり、自宅学習となってしまいました。
支援する側のキャパの問題
それでも、また来年から、情緒級に新しく入学してくる子がいるそうです。
支援学級という器があるというだけで、専門の先生を増やすわけでもなく、ただ発達障害児を受け入れるだけ…という学校の対応に、少なからず不信感と不安感を感じずにはいられません。
ウチの娘は(障害に「軽い・重い」があるのなら)幸いにして軽度の障害と言えるのかもしれませんが、いつ、どんなきっかけで、今まで積み上げてきたものが、簡単に崩れ去るかもしれない…という不安が、常に付きまといます。
参考:成功体験の積み重ねも一瞬で崩れ去る。発達障害児の難しさ
学区外や県外からも、情緒の支援学級を求めて来ている方々がいるということは、それだけ支援学級とそれを受け持つ先生が足りていないということでしょう。
藁にもすがる気持ちでやってきた子供と家族に対して、適切な支援・配慮ができるような体制を、学校側に望みます。
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